てんせいじんごっこ.blog

Home > スポンサー広告 > スポンサーサイト サーフィン > コラム > 連休中に必ず起こる水難事故に関して

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

連休中に必ず起こる水難事故に関して

 ゴールデンウィークやお盆休みなど、大型連休中に必ず流れる痛ましい事故のニュース。帰省ラッシュによる高速道路での玉突き事故。雪山や岩山で起こる滑落や遭難事故。そして、海や河川での水難事故。それらは大型連休中頻繁に起こっているのではなく、注意を促すために敢えて報じている意味もある。実際、夏の間に起こる水難事故の全てがテレビのニュースに流れる訳ではなく、どこかで誰かが毎日のように水の事故で亡くなっているのかも知れない。警察庁のデータによれば、毎年起こる水難事故の発生件数は、およそ1500件。水死者は800人以上も居る。つまり、1日に2人以上の人が水の事故で亡くなっている計算になる。
過去10年間の水難発生状況 PDF

kids-at-beach.jpg
Photo by Stephen W.Morris

 このデータを見ると、やはり夏季に事故の発生件数が集中している。当然と言えば当然だが、意外にも、水泳中に起こった件数より、魚釣りなどで事故に遭遇した件数の方が約2倍と多い。また、海よりも河川での発生件数が上回っており、更には、65歳以上の水死者の数が全体の半数近くを占めている。これは、渓流などで滑落し、頭を打って気絶したことによる事故などではなく、穏やかな流れの河川敷などで、着衣のまま溺死した事故が多いということになるのだろう。海に比べ川の水は夏場でも非常に冷たく、しかも絶え間なく流れている。大切な釣竿などに気を取られている間に体が冷え、急激に体力が奪われる。ウェーダーに水が入ってしまえば、泳ぐこともままならない。それに気付いた時には、もう手遅れだ。

 このようなケースで時々起るのが、溺れた人を助けようとした人が溺死してしまう二次災害。海や川で溺れた子供を、近くで釣りをしていた男性が助けようと飛び込み、「子供は助かったが男性は死亡が確認された」なんてニュースをよく見かける。着衣での水泳は、想像以上に体力を消耗する。バイクに乗る時はヘルメットを被るのが義務であるように、釣りをする時は必ずライフジャケットを着用した方がいいだろう。

 僕が行くサーフポイントの殆どは、海水浴場ではなく遊泳禁止のビーチやリーフばかりなのだが、その波打ち際で戯れる家族連れが近頃目立つようになった。場所によっては、結核患者が入水自殺したので有名なポイントもある。地元のレジェンドに聞けば、波乗りしてたら浴衣姿の婆さんがザブザブと入って来て、慌ててみんなで救助に向かったなんて経験もあるらしい。自分のローカルポイントで婆さんに自殺されたら、たまったもんじゃない。ともかく、自分たちが楽しく波乗りしている場所で水難事故など起きて欲しくない。なので、あまりにも危険だなと感じた時は、「危ないですよ」と声を掛けるようにしている。でも、「はーい、すいませーん」と微笑んでいる母親を見ると、その危険性に全く気付いてなさそうである。一発大波のショアブレイクに赤ん坊が吸い込まれたら、救い上げるのは至難の業。運良く顔を上げればなんとかなるだろうが、セットで2~3発喰らったら、何処へ消えたか分かりゃしない。その時に気付いても手遅れなのが、水の事故の怖さなのである。

 最近は義務教育の段階で着衣泳法を教えている学校も多いが、その子の親の世代となると、そうでもない。自転車で右側を走っているのも、この世代の母親が目立つ。「ゆとり」と蔑むのは簡単だが、彼女たちには教わっていない不幸がある。無知なのではなく、無知にされているのだから、なんとかしてやりたい。何事も経験が大事である。

 オアフ島のサンデービーチに行くと、オーバーヘッドのショアブレイクと戯れている小学生が居る。あれを初めて見た時は驚いた。所変われば常識も変わる。サーファーにしても、ライフセーバーにしても、物凄いウォーターマンが出て来るのは当然だ。環境は大事だ。オーストラリアは湘南に東京があるような国だし、日本も、もう少しマリンスポーツと付き合える土壌が培われていれば、住みよい国になるだろう。丸の内が横浜か千葉市内にあったら、もしくは分散していたら良かったのかな。

 ぐるっと海に囲まれた海洋国日本。海に面していない県はごくわずかなのに、マリンスポーツに興じる人口は意外と少ない。水難事故の発生件数は年々減少傾向にあるとは言え、海や川に関する知識は、いまひとつ浸透していない気がする。水の事故で一番危険なのは、パニックに陥ること。とっさの事態にも冷静に対処出来る知識と経験があれば、水難事故の件数はもっと減らせるだろう。そのためには、身近にある小さな自然に親子で触れ合い、そこにある小さな危険を知る時間が必要だ。豊かな生活とは、お金ではなく、そのような時間を過ごせる余裕にあるのではないだろうか。

 楽しく家族と過ごすはずの休暇に不幸な事故が起こっては欲しくない。最近でこそ、台風の波に興じるサーファーは非難の対象から外されるようになったが、我々からすれば、高波見物に訪れる人たちの無謀な行為こそ警告されるべき存在だ。そしてそれ以前に、危険極まりないテトラポットを何とかして欲しいと国や県のお役所に願う。サーファーだけでなく、釣りをする人、海水浴を楽しむ人、海辺を散歩する人や、磯遊びをしたい子供たち、その誰もが気軽に自然と戯れることが出来る水辺の環境整備をして欲しい。

関連記事

Comments

post
Comment form

Trackback

Trackback URL
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。